
こんにちわ!ラーテルです。
柏レイソルの試合がない週末は本当に退屈ですね。
こんなことじゃ、シーズンオフになった時どうなってしまうのか。ちょっと不安もありますが、そうなったらそうなったで、きっとまた何か夢中になれるものが出てくるでしょう。
新しい興味の幅を広げていくとき、そのきっかけが読書であることは私の中で結構多いです。
最近はすっかりサッカーに関する本を読み漁っている感じですが、初めて読んで面白いと思った作家の違う作品を読んでみたり、今度はその本に書かれていた一部分に特化した本を読みたくなったり、、、人間が本来もっている好奇心を刺激するツールとして、本が持っている力は計り知れないですし、大事にしていきたいと思っています。
さて、先月も一度「最近私が読んだサッカー本を紹介します!」というタイトルで本の紹介をさせて頂きましたが、今回はそのPART2!です。
簡単に手に入る本ばかりです。秋の読書のご参考になれば嬉しいです!
蹴る群れ 木村元彦 集英社文庫
木村元彦『蹴る群れ』。移民、内戦、さまざまな事情の中でサッカーに関わった男たちの実像を描いたノンフィクション。名著『オシムの言葉』を記した、木村元彦の取材力が冴える。 pic.twitter.com/X1CjuPGgFP
— 浅野 智哉 (@asnhpy) May 24, 2014
サッカー評論雑誌などで、木村元彦さんのコラムなどは目にしてきましたが、著作を読むのは今回がはじめて。
この本を読んで、私はすっかり木村元彦さんのファンになってしまいました。
様々な政治的背景、国家体制、紛争、移民問題などに翻弄されながらも力強く生き抜くフットボーラーの姿をまとめたエッセイ集。
日本サッカーとのかかわりが強い選手たちが沢山出てくるので、そこに書かれていることが非常にリアリティを持って伝わってきます。
また、在日コリアンのサッカーコミュニティについての章もあり、今まで知らなかった日本サッカー界のサイドストーリーの詰まった箱を開けて覗き込んでいるような感覚に陥りました。
木村元彦さんには常にポリシーがありロマンがある。
読み手をグイグイ惹きつけていく文章構成、類まれな取材力。圧巻の一冊です。
橋を架ける者たち ─在日サッカー選手の群像 木村元彦 集英社新書
わたくしが、ただいま夢中になって読みふけっておりますのはこちら。サッカーは「サッカーに夢中な方達を見てる方が面白い」程度にしか馴染みがございませんが、電車、降り過ごしてしまいました❤️
「橋を架ける者たち 〜在日サッカー選手の群像」木村元彦著 集英社新書 pic.twitter.com/yDBhRvPXwM
— 銀座No!Hate小店 (@ginza797LS) January 6, 2017
「蹴る群れ」の素晴らしさに感動し、私が木村元彦第2弾として読んだ本です。
題名からも分かるように、在日コリアンのサッカー選手が、日本サッカー界、韓国、北朝鮮といった3つの国の中で、どのように生きてきたかについて膨大な取材によって得た情報をもとに、詳細に綴られています。
チョン・テセ選手、安英学選手、梁勇基選手、といったJリーグファンなら誰でも知っているサッカー選手たちが、どの様にしてJリーガーになっていったのか、どの様にして北朝鮮代表チームで活躍することが出来たのか、そこに立ちふさがる様々な国家間、日本国内における壁を在日サッカーコミュニティーがどう支援していたのか。
日本サッカー界に存在しているもうひとつの世界。
かつて、日の当たらない場所にいた日本サッカーの過去を顧みているような錯覚にも似た感覚を覚えました。
重くディープなテーマでありながら、非常に読みやすい作品です。
部活があぶない 島沢優子 講談社現代新書
【新刊】『部活があぶない』島沢優子(講談社現代新書)
https://t.co/0RFkONo5Un
生涯にわたる後遺症を負わせるサッカー部。ハーレムを形成するセクハラ顧問。難聴になるほど練習させる吹奏楽部。児童虐待と化している「ブラック部活」、その実態を徹底取材。 pic.twitter.com/nCysxfsUWw— リブロ (@libro_jp) June 14, 2017
この本はサッカー本とはいえませんが、日本が抱えるスポーツ界の大きな暗部「ブラック部活」の実態が知りたくて読みました。
著者は元バスケットボール選手。自らが育った部活環境のケースも交え、現在の日本に存在する「ブラック部活」についての問題点を分かりやすくまとめています。
この本を読む中で、著者がサッカー界に対しては先進性を感じていることが読み取れます。
サッカーの育成現場ではJリーグクラブの育成組織の「成功事例」もあり、他の競技と比較して、旧態依然としたスポーツ文化から変化していくことへの恐れが少ないように感じます。
ただ、「ブラック部活」が蔓延する土壌に対しては、何ら解決の糸口が見えていない、恐怖も覚えました。
かなり考えさせられる本です。
サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法 池上正 小学館
今年二冊目の本、購入
「サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法」 pic.twitter.com/lYuqJdNLtz
— ゆーすk (@yu_suke_11) January 7, 2016
「部活があぶない」の著者、島沢優子さんが、作品の中で「新しい指導スタイルの手本」として挙げていたのがこの作品。
出版されたのが2008年ですから、実はもう10年近く前に書かれたものです。
少年サッカー指導の現場での長い経験を持つ著者の池上正さん(ジェフ千葉・京都サンガなどの育成にも在籍)が、自身の指導者としての成長をつまびらかに明かし、子どもサッカーの育成に必要な要素を「11の魔法」という形でまとめています。
この作品でもっとも印象深かったのは、「子どもが幼い年代であればあるほど、コーチはベテランがやるべき」という主張。
確かに街のクラブチームを見てみても、低学年になればなるほど、経験の浅い若いコーチが指導している光景が一般的です。
サッカーが好きな子どもを1人でも多く作るためには、サッカーを始めたばかりの子どもへの育成姿勢が最も重要ということでしょうか。
いわゆる、スキルアップ本とは違いますので、初めて少年を指導することになったお父さんコーチの方には是非お勧めしたい一冊です。
また読んだ本が溜まったら、ご紹介します!
「書評ほどあてにならないものはない」と普段から思っていながら、こんな書評めいたことを書いている自分に自己矛盾を感じつつ、、、
本は自分の見る視野を広げてくれますよね。
今後も、サッカー本中心に読み溜まったら不定期でご紹介したいと思います!